映画化もされた人気漫画「聲の形」。しかし、感動作として評価される一方で「ひどい」「胸糞悪い」といった声も多く上がっています。また、作者が死亡したという噂も。この記事では、「聲の形」作者死亡の真相と作品が賛否を呼ぶ理由について詳しく解説します。
目次
『聲の形』作者は死亡した?死亡説が浮上した理由も!
まずは、「聲の形」の作者死亡説の真相と死亡説が浮上した理由を詳しく解説します。
死亡説は完全なデマ
一部のSNSや掲示板で「大今良時先生が亡くなった」という情報が流れたことがありますが、これは全くのデマです。大今先生は現在も健在で、漫画家として活動を続けています。SNSなどの誤情報や匿名投稿が拡散されたことで、誤った噂が広まってしまったと考えられるでしょう。
また、「聲の形」や「不滅のあなた」といった作品の内容が「死」や「別れ」などをテーマにしているため、感情移入した読者の一部は混同してしまった可能性もあります。公式な発表や報道も一切なく、死亡説には根拠がないことが確認されているのです。
作者・大今良時(おおいま よしとき)とは
「聲の形」の作者は、大今良時さんです。1989年生まれの女性漫画家で、岐阜県出身。高校在学中から漫画を投稿し、その独特な感性とストーリー性が注目されるようになったのです。代表作「聲の形」では、いじめや障害がテーマといった社会的テーマを繊細に描き、多くの読者の心を動かしました。
作品は後の代表作「不滅のあなた」でも、人間の生死や存在の意味といった深いテーマを描き続けており、今なお第一線で活躍する実力派漫画家です。
死亡説が浮上した理由
このように「聲の形」の作者に死亡説が浮上した理由には複数ありますが、きっかけは「聲の形」で総作画監督を務めた西屋太志さんが、2019年の京都アニメーション放火事件で亡くなったことにあります。
この痛ましい出来事を受け、一部の人々が「聲の形」に関わった人物=作者と誤解し、大今先生が亡くなったと勘違いしてしまったようです。さらに、Googleの検索サジェストで「聲の形 作者」と入力すると「死亡」と表示されることもあり、この誤情報がより広く拡散されてしまったのでしょう。
現在も第一線で活躍中
大今良時先生は、現在も漫画家として精力的に活動しています。代表作「不滅のあなたへ」は週刊少年マガジンで長期連載され、NHKでアニメ化もされるなど高い人気を誇りました。
生命の輪廻や人間の成長をテーマにした壮大な物語は、国内外のファンを魅了し続けています。また、インタビューやイベントなどでもその姿が確認されており、創作意欲は衰えていません。
「聲の形」で見せた人間ドラマの描写力は、現在の作品にも受け継がれており、彼女は今も日本映画界を代表するクリエイターの一人として活躍しています。
『聲の形』が「ひどい」「胸糞悪い」と言われる理由は?
感動作として知られる「聲の形」ですが、「ひどい」「胸糞悪い」という声も。ここではそう言われる理由を調査しました。
いじめの描写があまりにもリアルで痛ましい
「聲の形」が「ひどい」と言われる最大の理由は、いじめの描写があまりにも生々しく、見る人の心を抉るほどリアルである点です。主人公・石田将也が聴覚障がいを持つ西宮硝子に対して、補聴器を壊す、筆談ノートを奪うなどの暴力的な行為を繰り返します。
さらに、教師や生徒が見て見ぬふりをする大人の無責任さも描かれ、「救いがない」「見ていてつらい」と感じる人も。現実的な描写だからこそ、評価と批判の両方を生んでいます。
加害者と被害者の立場が逆転し、観る側の違和感を生む
物語の中盤では、いじめの加害者だった石田将也が孤立し、今度は“いじめられる側”となります。この展開は「因果応報」とも捉えられますが、「被害者の硝子よりも、加害者の心情ばかりが丁寧に描かれている」と感じる人も多いです。
そのため「罪が軽く見える」「加害者が救われすぎ」との声も。被害者・加害者の単純な構図ではなく、複雑な人間の感情を描いたことで、賛否両論が生まれています。
重いテーマに対して明確な答えを提示しない展開
「聲の形」は、いじめや障がい、贖罪、孤独、赦しといった重いテーマを扱っていますが、最終的に明確な答えを示しません。登場人物たちはそれぞれの苦しみを抱えながらも、完全な解決には至らず、「どうすればよかったのか」という問いが残ります。
このリアルさが「胸糞悪い」「モヤモヤする」と感じる一因に。一方で「現実的で深い」と評価する声もあり、観る人の価値観によって印象が大きく分かれる作品です。
登場人物の行動に共感しづらく、感情が揺さぶられる
「聲の形」の登場人物たちは皆、不器用で自己中心的な面を持ちます。西宮をいじめるクラスメイトや、見て見ぬふりをする教師、過去を悔やみながらも人を遠ざける将也など、誰もが完璧ではありません。
現実的で理解しにくい行動が続くことで、「なぜ誰も助けないの?」「謝らないの?」というもどかしさが生まれ、「胸糞悪い」と感じる人も。共感できない人物像こそが、強烈な印象を残す理由のひとつです。
“登場人物がクズ”と言われるほど嫌悪感を抱くキャラクターたち
作中では、川井みきや植野直花など、一部のキャラクターが強い嫌悪感を抱かれています。いじめに加担したり、被害者を責めたりする姿に「性格が悪すぎる」「不快」との声も多いです。
しかし同時に、こうした“現実にいそうな人間”の描写が物語に深みを与えています。人間の弱さや醜さをあえて隠さず描いたことで、『聲の形』は「胸糞悪いけれど考えさせられる」作品として記憶に残るのです。
最後に
今回は、「聲の形」の作者死亡説の真相や、「ひどい」「胸糞悪い」と言われる理由について調査してきました。いじめや赦しといった重いテーマを真正面から描いたことで、賛否両論を呼ぶ作品となってしまったようです。
作者・大今良時さんの死亡説は誤情報であり、現在も精力的に活動中です。見る人の価値観を問う深いメッセージ性こそが、本作の真の魅力といえるでしょう。


