累計閲覧数1億3,000万回を突破した話題作『サマータイムレンダ』。2022年にアニメ化され、その圧倒的な世界観で多くのファンを魅了しました。物語の舞台となった和歌山県の友ヶ島や加太エリアは、アニメシーンとの再現度の高さから聖地巡礼スポットとして人気を集めています。今回は、作品のあらすじと合わせて、実際に訪れたいサマータイムレン 聖地の魅力をご紹介していきます。
目次
『サマータイムレンダ』とはどんな作品?
まずは作品について簡単におさらいしておきましょう。
あらすじと魅力
『サマータイムレンダ』は、主人公・網代慎平が幼馴染の小舟潮の訃報を受けて故郷の日都ヶ島に帰ってくるところから始まります。事故死とされていた潮の死に疑問を抱いた慎平は、島で起こる不可解な現象に巻き込まれていくのです。
物語の核となるのは、人にそっくりな姿をした「影」と呼ばれる存在。この影をめぐって繰り広げられる3日間の激闘を描いたSFサスペンス作品として、多くの読者を魅了しました。タイムリープ要素も絡んだ複雑なストーリー展開は、最後まで目が離せない作品となっています。
なお、作品の人気とともに、作者の田中靖規先生について「サマータイムレンダ 作者 死亡」という噂が一時期話題になることもありました。
主要キャラクター紹介
物語を彩る登場人物たちを通して、『サマータイムレンダ』の世界観をより深く味わってみましょう。
網代慎平(あじろしんぺい)
本作の主人公で、東京の調理師学校に通う青年です。幼い頃に両親を亡くし、小舟家で育ったため潮や澪とは家族同然の関係。冷静に状況を分析する能力に長けており、タイムリープを繰り返しながら島の危機に立ち向かいます。
小舟潮(こふねうしお)
金髪が美しい本作のヒロイン。明るくポジティブな性格で、海で溺れた子どもを救おうとして命を落とします。物語では潮の影が重要な役割を果たし、慎平たちをサポートしていくのです。
小舟澪(こふねみお)
潮の妹で、運動神経抜群の女子高生。慎平に密かな想いを寄せており、姉を失った悲しみを抱えながらも健気に振る舞う姿が印象的です。
サマータイムレンダ 聖地の舞台となった和歌山県
作品の舞台「日都ヶ島」は架空の島ですが、実在する場所をモデルにしています。
友ヶ島がメインの聖地
和歌山市にある友ヶ島が、日都ヶ島のメインモデルとなりました。地ノ島、虎島、神島、沖ノ島の4つの無人島で構成される友ヶ島は、明治時代に軍事要塞として使われていた歴史を持っています。
現在でも当時の砲台跡や要塞の廃墟が残されており、緑に覆われたレンガ造りの建物は『天空の城ラピュタ』を思わせる幻想的な雰囲気を醸し出しています。この神秘的な風景が、作品の世界観にぴったりマッチしているのです。
加太エリアも重要な聖地
友ヶ島は無人島のため、作中に登場する人々の暮らしや港町の風景は、和歌山市の加太地区がモデルになっています。コバマートのモデルとなった小嶋一商店や、慎平と澪が雨宿りしたキシモト商店など、アニメシーンとの一致度が高いスポットが点在しているのが特徴です。
おすすめ聖地巡礼スポット
実際に訪れる際の見どころをご紹介していきましょう。
友ヶ島の必見スポット
幻想的な廃墟と豊かな自然が織りなす友ヶ島は、『サマータイムレンダ』の世界観を体感できる聖地として、多くのファンを魅了しています。
第3砲台跡
慎平がひづると再会した印象的なシーンの舞台です。廃墟と自然が溶け合った独特の雰囲気は、まさにサマータイムレンダの世界そのもの。地下通路や弾薬庫なども残されており、要塞探検の気分を味わえます。
第2砲台跡
緑に覆われた赤レンガの要塞跡で、最も写真映えするスポットの一つ。大阪湾を見渡せる絶景ポイントでもあり、アニメファン以外にも人気の場所となっています。
ひづるの松の木
南方ひづるがぶら下がっていた印象的なシーンのモデルとなった松の木。海沿いにある複数の松の中から、アニメに最も近い形状の木を探してみるのも楽しみの一つです。
加太エリアの見どころ
作品の舞台となった加太エリアには、アニメの世界観をリアルに体感できるスポットが点在しており、聖地巡礼の醍醐味を存分に味わえます。
小嶋一商店(コバマート)
小早川家が営むコバマートのモデルとなった和菓子屋さん。よもぎ餅ののぼりや建物の外観まで、アニメとの再現度の高さに驚かされます。名物のよもぎ餅は天然よもぎを使った手作りの逸品で、聖地巡礼の記念にもぴったりです。
キシモト商店
慎平と澪が雨宿りしたシーンで登場するパン屋さん。レトロな外観から自動販売機の配置まで、細部まで忠実に再現されています。名物の揚げパンも味わってみてください。
淡嶋神社近くの海岸
潮が慎平に残した動画を撮影した場所のモデル。美しい海岸線は、作中の印象的なシーンを思い起こさせてくれます。
アクセスと巡礼のコツ
聖地巡礼を成功させるための実用的な情報をお伝えします。
友ヶ島へのアクセス
友ヶ島へは加太港から友ヶ島汽船のフェリーで約20分。1日4往復の運航で、2025年4月より大人往復2,500円となっています。無人島という特殊な環境のため、事前の計画立てが重要です。
注意点として、水曜日は運休日で、冬期(12月~2月)は土日祝のみの運航となります。天候不良による欠航も多いため、当日朝の運航確認は必須です。
準備すべき持ち物
無人島での巡礼には適切な準備が欠かせません。長袖・長ズボン・歩きやすいスニーカーは必須アイテム。虫刺され対策と怪我防止のためです。
飲み物は1.5~2リットル程度を用意しましょう。島内の自販機は桟橋付近のみのため、脱水症状を避けるためにも十分な準備が大切です。昼食や軽食も忘れずに持参してください。
おすすめの巡礼コース
体力に応じてコースを選択することが成功の鍵。初心者なら桟橋周辺から第2砲台跡まで1~2時間のコースがおすすめです。中級者なら主要スポットを巡る3時間コース、上級者なら全エリア制覇の6時間コースにチャレンジしてみてください。
加太エリアから始めて、小嶋一商店やキシモト商店を巡ってからフェリーで友ヶ島に向かうルートが一般的です。
聖地巡礼の魅力と注意点
最後に、より充実した巡礼体験のためのアドバイスをご紹介します。
撮影のコツ
アニメシーンのスクリーンショットを事前に準備して、現地で同じアングルを探してみましょう。現実の風景とアニメの構図がぴったり合った瞬間の感動は、聖地巡礼ならではの醍醐味です。
友ヶ島の砲台跡は午前中の柔らかい光が美しく、逆光を避けることで鮮明な写真が撮影できます。緑に覆われた赤レンガとのコントラストを活かした構図がおすすめです。
安全面での注意
友ヶ島は未舗装の山道が多いため、安全には十分注意しましょう。足元が不安定な場所も多く、懐中電灯やスマートフォンのライト機能も役立ちます。
自然保護の観点から、ゴミは必ず持ち帰ってください。美しい聖地を次の巡礼者にも楽しんでもらうための配慮です。
まとめ
『サマータイムレンダ』の聖地巡礼は、アニメの世界と現実が交差する特別な体験を味わえます。友ヶ島の神秘的な雰囲気や加太の港町風景は、作品の世界観を一層感じ取れるでしょう。
適切な準備と計画を立てて、安全に配慮しながら聖地巡礼を楽しんでください。アニメで見た「あのシーン」の舞台に実際に立つ感動は、きっと一生の思い出になるはずです。慎平や潮たちが過ごした世界を、ぜひあなた自身の足で歩いて体感してみてください。